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今回の『現場で使えるドラム用語集』は「8ビート」です。

ドラムを始めたら必ず聞くのが「8ビート」。そして、最初に叩くのビートNo.1がこの「8ビート」ではないでしょうか。

8ビートとは何のこと?/8th note feel

8ビート(エイトビート)とは、8分音符をベースとしたリズムパターンのことを指します。

ドラマーならずとも、バンドマンなら必ず1度は出会ったことがある用語ですね。ロックやポップスなど、様々なジャンルで使われるリズムパターンです。

「8分音符のリズムのパルス(1と、2と、3と、4と)を感じるビート」みたいなイメージで、ストレートで力強い感じがあります。

8ビートって、そんなもの無い!?

ただ、実際には「8ビート」というリズムやグルーヴがあるわけではない気がします。

グルーヴやニュアンスを表現するのであれば「8th note フィール」みたいな伝え方をした方が的確に表現できていると思います。

個人的には「8th」の発音が難しいので、「八分音符のフィール」みたいな言い方をしているかも。

先日、アメリカ出身のミュージシャンに「8ビート」って単語を使ったら、

『8ビート?なんやそれ。8ビートってグルーヴはないやろ。
グルーブやフィールで表現しないとあかんとちゃうんか?』

と言われました。

確かに、8ビートって何だ?と冷静に考えたら、何のことなんだろ?どんなフィールなんだろ?って思いますよね。

そう、大事なのはグルーヴ・フィール。そこにピントを合わせるか、テクニックや手順にピントを合わせるか…で大きく違う。

それでも「8ビート」って使うと便利なワード

しかし!「8ビート」っていう言葉はよく使います。

これは、16ビートや4ビートと同じで、和製英語的なニュアンスとして「ロックとかポップスで使う、例のあのリズムパターン」を指す時に使っています。

まあ、それが一番通じるというか、話が早いので。

いわゆるこんなやつ↓

8ビートのパターン

ざっくり最大公約数で言うと、右手をチチチチと8分音符で刻んで、スネアは2拍4拍。バスドラムは4分音符か8分音符のシンプルなパターンですね。

「8ビートで」といえば、何となく上記のパターンを叩いとけば間違いない感じ。

コトバに惑わされちゃダメ。ノリを大切に。

8ビートはこうじゃなきゃ!

とか、

16ビートだからハイハットを16分音符で叩かなきゃ!

みたいに、「このビートだから」⇒「こう叩かなきゃダメ」という事はありません。8ビートや16ビートなどの『コトバ』に惑わされないようにしましょう。

大事なのは【ノリ・グルーヴ】です。

ハイハットを8つ叩かなくても、8ビートのノリなら…それが、8thフィール。

16分音符で刻まなくても、16ビートのノリを感じるなら…それが、16thフィール。

なのです。

何だかややこしいですよね。

どうしても、便宜的に「リズムパターン・手順」を表現するために「8ビート」って使いがち。

このブログでも「8ビート」「16ビート」とか使っちゃってるし、混在させているし…。

実際に叩く時・演奏する時は「フィール」にピントを合わせましょう!

ジャンルを指すコトバではない

8ビートは様々なジャンルのリズムに使われます。要は「8分音符を感じるグルーヴ」が8ビートなのです。

でもロックやポップスを指して「8ビート」という言い方はしないです。つまり、8ビートは「リズムパターンを指す言葉」なので「音楽ジャンル」の意味で使うことはありません。

8ビートのパターン例

よくある8ビートのパターンを叩いてみました↓

これらはよくある基本パターンです。

まあ、だいたいこの辺のフレーズを叩いておけばどんな曲にもハマる。あとは組み合わせで色々とバリエーションを増やせばオッケー。

ポイントは「8分音符のノリ・フィール」を意識すること。

正直、テクニック的にはシンプルで簡単です。しかし!だからこそ難しい。かっこよく叩く・かっこいいビートにするには、かなりのエネルギーが必要です。

単純に「叩けた。簡単じゃーん!」と満足しないで、「いま、いいノリが出せているか?」「このビートだけで聞いてる人は踊りだすか?」という叩くことの本質を意識して練習してくださいね。

「叩ける」はスタートライン、そこから「いいノリで叩ける」ということを追求していきましょう!

8ビートと16ビートの違い

ドラムのリズムパターンでは、「ハイハットを8分音符」で刻み、2拍・4拍にスネアのバックビートが入る感じが一般的。

ちなみに、16分音符をベースとしたリズム形態は「16ビート」です。これも「16thフィール」って事だけどね。

8ビートのリズムパターン例とサンプル音源

8ビートのパターン

16ビートのリズムパターン例とサンプル音源

わかりやすいように、ハイハットを16分音符で刻んだベタなやつ。

16ビートのパターン
【関連】16ビートとは

8ビートの練習方法・かっこよく叩くコツ

8ビート(8th Note Feel)の練習方法は、先に書いた様に「グルーヴ・ノリを意識して、かっこよく叩く」というのがポイントです。

そのためのコツや引き出しを増やす練習方法を紹介します。

ハイハットにアクセントをつける

ハイハットにアクセントをつけるのは、ものすごーく使います!

というか、だいたいアクセントがついている感じですね。

ここで間違えちゃいけないのが「アクセントをつける=強く叩く」ではないということ。これは本質ではりません。

アクセントをつけるというのは「表情をつける」ということです。かっこよく言えば「ハイハットに表情を・表現力を宿らせる」…みたいなイメージ。

ジェフ・ポーカロやスティーヴ・ガッドのハイハットを聞くと、ものすごい多彩な表情があります。

キックのテクニックを強化する

そもそも、バスドラムが上手に・タイトに踏めないのは表現やグルーヴ以前の問題です。

バスドラムを、どんな場所にも自然にタイトに踏めるように練習しましょう!

右手のハイハットを自在に叩くトレーニング

ビートを叩く時に大事なのは、

  • ビートの土台はキック(右足)とスネア(左手)
  • ハイハット(右手)は土台の上に彩りをつくる装飾

ということ。

下手に聞こえるドラムや、いまいちなビートは「右手に意識が集中している」という事が多いです。これは初心者や伸び悩みの方のあるあるですね。

ってことで、「右手は添えるだけ」の状態にするためのトレーニングが必要です。

右手が独立して自由にリラックスして叩けるようになれば、ビートの表現力の幅がグッと広がりますよ!

8ビートと16ビートの聴き比べ/Feelを聞くべし!

8ビートと16ビートは「ノリに大きな違い」があります。まさに8フィールか16フィールか。

これは感じるしか無いので、色々と聴くべし!

Bon Jovi – It’s My Life

8ビートと言ったら、やっぱりBon Jovi。ゴリゴリの8thフィールです。
『なかやまきんに君』でお馴染みの「It’s My Life」。ロックなマグマ8ビートを感じてください。

Kiss – Rock And Roll All Nite

この時代のロック・ハードロックはゴリゴリの8thフィールのグルーヴが多いよね。

Toto – Holyanna

皆さん大好き、ジェフポーカロ。ちょっと速めの8ビートです。ノリノリでご機嫌なビートが1周回ってナウいです。↓

Boz Scaggs – Lowdown

ジェフポーカロのゴリゴリ16ビート。ここはハイハットのグルーヴに注目!
ハイハットで色々な表現をしています。
ハイハットオープンを入れたり、アクセント入れたり…何がすごいって、シンプルなビートが「歌っている」のです。↓

Toto – Stop Loving You

はい。これは16フィールですね。
ハイハットを8分音符で刻んでるから8ビートじゃないの?と思うかもしれませんが、これが「8ビート」という言葉の罪深い所。
あくまでピントは叩き方では無く「フィール」に合わせましょう。

重いけど切れがある感じが超かっこいい。やっぱりジェフ・ポーカロさんのドラムです。同じ人を聴き比べると面白いので。↓

TOTO – Gerogy Porgy

いわゆる右手で16分音符を刻む系の16thノートフィール。

こういう右手で刻むやつは、「右手16分音符を楽に叩く方法」みたいな感じでアップダウンとかの「奏法」をコツとして紹介する人が多いけど、その叩き方をすると、あまり音楽的なサウンドにはなりません。…というのも手段と目的が逆になっているから。

確かに奏法を使うと楽ですが、「アップダウンのアクセント」になるし「音の強弱の繊細さ」を忘れがちになります。

アップ・ダウンとかプッシュ・プルの奏法が悪いのではなく、「どんなサウンド、どんなグルーヴを出したいか」が本来のやりたいこと。そのために、色々な奏法を活用しながら無理なくリラックスして叩けるように工夫をしていく。

右手で16分音符を叩くのは「右手で16分音符を叩くため」ではなく、「16分音符のハイハットが気持ちよく鳴っているサウンド、グルーヴ出したいから」という、本来の意図を間違えないようにしましょう!

↓ハイハットが気持ちいいです。アップダウン系のテクニックを使いつつも、音楽的な強弱の表現・彩りがあります。

Steve Jordan Plays “This Love” | Maroon 5

Steve Jordanのグルーヴ。16thフィール。ファンク系はやっぱりこの16フィールのグルーブがグイグイきて気持ちいい。

ファンク系だと、こんな感じで「あえてフラットにハイハットをガシガシ刻む」って事もよくやります。

VULFPECK /// Cory Wong

いわゆる「8ビート」のシンプルなリズムパターンを叩いているけど、フィールは16分音符。
そう「16thフィール」です。
だから、このリズムパターンを聞いて「あ、8ビートね」と言ってしまうと、大事なフィールが伝わらないから要注意。

使用例:
「俺、ロックバンドをやりたいんだー!」←正しい使い方
「おら、8ビートバンドをやりたいぞー!」←トンチンカンな使い方
「この曲は、Aメロは8ビートのリズムパターンで、8フィールのどっしりした感じに。サビになったら16で疾走感を。」←正しい使い方

関連:ドラム用語集/現場で役立つドラムの実用的な用語

ドラマー目線で用語の内容や使い方・シチュエーションを解説

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