ドラマーなら一度は聞いたことがあるワード「フィルイン」。

「フィル」「フィルイン」「おかず」みたいな言い方をします。

フィルインとは、曲中の変わり目などで「ちょっとしたフレーズを入れる」こと。繰り返されるビートの中で、アクセント(変化)を持たせる、期待感を持たせる大切な要素なのです。

例えばこんなシーンで使います。

  • 「Aメロ」から「Bメロ」に行く前に、『次、Bメロに行くよ〜。あらヨッと!』みたいな感じでフィルイン!
  • 「Bメロ」から「サビ」に行く前に、『いよいよサビだぜ、いくぜぃ、いくぞー、おらおらー!』みたいな感じでフィルイン!
  • 「サビ」から「Aメロ」に戻る時に、『サビが終わり。またAメロでしっとりグルーヴをお聴きください。』みたいな感じでフィルイン!
  • 「エンディング」に向かう時に、『もうエンディングだぜ、みんなガンガン縦ノリ行こうぜ。俺について来い!』みたいな感じでド派手なフィルイン!

はい、実際はこんなオラオラな事を考えてるわけではありません。フィルを入れるタイミングのイメージってことで…。

変化のスパイス

つまり、フィルイン(おかず)とは…

「曲調が変化するきっかけ」
「次のシーンへつなげるための装飾」
「期待感・緊張感・展開の予感の演出」

であり、『曲調変化にちょい足しする大切なスパイス』なのですね〜。

「変化の」という点がポイントで、盛り上がる時だけに使うものではありません。曲のグルーヴが変わる時、盛り上がってる所から落ち着く時、ブレーク(皆でピタっと止まる)前…など、どんな時でもフィルインを入れることがあります。

曲がフィルインで始まるってこともありますし、最初はギターのリフだけ→ドラムのフィルインをキッカケにバンド全体がイン!ってパターンもありますね。

フィルインのルール

フィルイン(おかず)には、特にこれを叩け!という決まりはありません。そうなんです、おかずはドラマーのセンスとテクニック次第で何でもありなのです。

楽譜にも「Fill」としか書いてない事が多いです。←「ここでおかずを入れてね。内容は任せるよ」って意味です。

もちろん、おかずは1小節でも2小節でも、1拍だけでも3拍でも、長さに決まりはありません。

ちょっとした変化であれば「1拍だけさらっとおかずを入れる」のもアリ。ガツンと盛り上がるのであれば「1小節バキバキにフィルを入れる」のもアリ。

場合によっては「ゴリゴリと4小節の超ロングなおかずを入れる」のもアリです。

どんなフィルインを叩けばいいのかわからない?!

おかずは自由だ!フリーダム!と言われても、『逆に何も浮かばないから困る…』という方も多いと思います。

フィルインが思いつかないのは、自分におかずのレシピがないからです。そう、いわゆる「引き出しが無い」状態です。

でも、安心してください。引き出しを満たせますよ!

知識・情報・経験が空っぽであれば、フィルインも空っぽなのはあたり前です。なのでやる事は一つ、どんどん吸収して引き出しを増やしていけばいいのです。

そのためには、音楽をたくさん聞いて、たくさんコピーして、実際にたくさん叩く。あたり前のことですが、これが一番効果的です。

こちらに詳しく解説しています。悩んでいる方はご覧ください↓

ちなみに、フィルイン中にリズムが乱れたら「すべてが台無し」になります。フィルでコケるのはドラマーとして超恥ずかしい!フィルは大切に叩きましょう。
リズムの乱れが気になる方はこちらをご覧ください↓

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