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ドラマーの悩みの1つに「スティックが滑る!」というものがあります。以前に「スティックが滑るのを防ぐアイテム」を紹介しましたが、今回はそのスピンオフ企画。
「ドラマー用のグローブってどうなの?」がテーマです。
私が持っているグローブは2つ。
- Pearl ドラマーズグローブ ROCK GRIPIII
- Zildjian ドラマーズグローブ
この2つを比較しながら、グローブのメリット・デメリットをぶっちゃけレビューします。
目次
ドラマー用グローブとは
ドラマー用のグローブは、その名の通り「滑り止め性能のある手袋」です。
滑り止めを強調していますが、実は滑り止め用途だけじゃなくて「手を衝撃から守る」という用途もあります。
ハードに叩くドラマーは、激しく叩いたり振ったりするので「滑る(すっぽ抜ける)・手の衝撃でダメージ」の可能性があるんですよね。
それを緩和しようというアイテムでもあります。
手に豆ができる・無駄に力んでしまうのはスティックの持ち方・振り方のせいかも
いきなり冷水をかける感じですが、手にマメができるとか、叩く時に力んで仕方がない…という方は、そもそも「スティックの持ち方・振り方が悪い」というのが根本的な原因の事が多いです。
特に「手にまめ」ができる方は握り方を見直してみてください。
グローブのメリット
スティックの滑りを防止
まず、一番のメリットはやはり「滑り防止」でしょう。
滑り止めの効果は抜群です。そりゃ手をすっぽりと包むグローブだけに、スティックも滑り止め素材ですっぽり包み込む感じになります。
でも、各メーカーによって滑り止め素材が違う点に注意!素材によって微妙に滑り止め具合いが違います。(詳しくは後述します。)
手を衝撃からガード
ハードに叩くと手に衝撃を受けます。まあ普通のライブだったら問題ないけど、長丁場のステージだと指がギシギシになって「なんか内部的なダメージがあるなぁ」って感じがします。
そんな手への過度な衝撃からガードする役割がグローブにはあります。グローブを装着して叩いてみると、手に優しい〜ってのを感じます。
でも、普通に叩く分には衝撃は問題ないのでご安心を。
「滑らない」の2次効果!無駄な力が入らなくなる
これは滑らない事の副産物ですね。スティックが滑るとギューッと握ろうとするので、どうしても「余計な力」が入ります。
そんな無駄な力みが、スティックが滑らないってだけでス〜っと抜けるのです。力んじゃって困る…と悩んでいる方は、一度グローブをして試してみると良いかもしれません。
力が抜けた感覚ってのがわかりますので、その感覚を覚えておけばグローブを外した後にも活かせると思います。
でも「力が抜け過ぎる」ことになる可能性あり!滑らないのをいい事にユルユルに握っちゃうのがクセになると逆効果です!
普段の練習はグローブはしないでやった方がいいと思います。
まあ、無駄な力は先に書いた通り「スティックの持ち方・振り方が悪い」というのが根本的な原因の事が多いので、まずはそっちを見直してみましょう。
グローブのデメリット
では、グローブのデメリットは何でしょう?
よく考えたらグローブをしているドラマーって多くはないですよね。ってことはグローブをしない理由ってのがあるはず!
まあ、単純に「する理由がないからしない」ってハナシだと思いますが…。
見た目がハードになる
個人的にグローブ選びのポイントはこの「見た目」かなぁと思います。
グローブすると見た目がハードになりますよね。
Pearlのグローブは商品名からして「ROCK GRIP」だし。
でも、これは個人の好みなのでメリット・デメリットの両方ですね。
私もグローブをライブで使うことがあります。
ゴリゴリのロック系の時に「衣装として使う」感じですが、このハードな見た目はすごいメリットだと感じています。
ドラマー用のグローブというのを各メーカーで販売していて、デザインや質感も色々なので、自分の好みにピタっとはまるアイテムがあるかもしれませんよ。
繊細なタッチがしにくい
プレイにおいて最大のデメリットは、グローブをしているので「指の感覚が鈍くなる」ということ。
やっぱり手袋なのでモゴモゴするというか、モヤモヤするというか…、指先の繊細な感覚でコントロールがしにくいです。
個人的にはソフトで細かいフレーズには全く向かない(というかできない)と思います。
まあ、そんなジャンルの場合は手が滑る事も、手に衝撃がかかる事もないのでグローブを使う理由がそもそも無いですね。
消耗品である
はい。実はこれ見逃しがちです。
普通の手袋って買い換えることは少ないですよね。でもドラマーとしての手袋って、使用する環境の過酷さが違います。
スティック持ってパワフルに叩き続ける事に耐え続けるグローブは、そりゃ痛むってもんです。
スティックと摩擦と、自分の汗&加齢臭によってだんだんとボロボロになってきます。
1回のライブでダメになるって事はありません。大切に使えば数年は持ちますが、頻繁にライブをする場合は1年位でダメになっちゃうかもしれませんね。(これは個人の叩き方、使用頻度、汗と加齢臭の具合いによって様々だと思います。)
スマホの操作ができない
スマホの操作ができないのは地味に不便です。
頑張れば反応する時もあるのですが、基本的にはスマホ対応していません。
いちいちグローブを外すのは面倒くさいし、衣装としてグローブをはめる場合はキャラが優先なので途中でグローブを外せなかったりします。
最近は、スマホのカメラを操作したり、演奏中にスマホのアプリを使って同期や音色加工をする事もあるので、スマホがストレス無く操作できるとありがたいんだけどなぁー。(既にあるのかな?)
グローブを比較
さて、前置きが長くなりましたが「グローブの比較」のコーナー!
私が持っているのは、PearlとZildjianの2種類。
この2つの使い勝手や特徴を比較してみます。
買う時はサイズをちゃんと確認してね!
質感
Zildjian ドラマーズグローブ
Zildjianの方は、手のひら側の素材は「革」です。
手の甲は通気性の良い素材(いわゆる背抜きっていのかな?)になっています。
質感はとても柔らかくて指が曲げやすい!これはナイスですねー。
Pearl ドラマーズグローブ ROCK GRIPIII
一方、Pearlの手のひら側の素材は「ゴム」です。
こちらも、手の甲は通気性の良い素材(背抜き)になっています。
やっぱり通気性は重要ですよね。ドラムは汗かくし…。
質感はとても柔らかいですが、手のひらの方がゴムなので全体的にピチッとフィットしていてズレとかヨレは気になりません。フィット感のせいか、少し指が曲げにくいです。
滑り防止の性能
滑らな具合い(?)に関しては、両者で違いがありました。
Zildjian ドラマーズグローブ
Zildjianは手のひらが「革」の素材なので、少し摩擦が弱い感じ。ほんの気持ちですが滑る感じがします。
汗のかき具合でしっとりしてきますが、カラッカラに乾燥している状態だとピッタリ吸い付いてる感じではないです。
とはいえ、滑り止め効果は高い&十分なのでご安心を。次に紹介するPearlと比べると…って感じです。
Pearl ドラマーズグローブ ROCK GRIPIII
滑らないという視点で言えば、Pearlのグローブは最強アイテムだと思います。
全然手に力を入れなくてもスティックが飛んでいかない!
やっぱり手のひらが「ゴム素材」ってのがいいですね。滑り止め効果は完璧です。
絶対に滑りたくない!という方は、Pearlグローブの一択になりますね。
普段の練習でグローブを付けたままにしちゃうと、逆に持ち方がユルユルになりそう。
バンド練習の時だけにした方がいいですね。
サイズ感・フィット感
サイズ感・フィット感に関しては「手の大きさ」や「指の長さ」に個人差があるので、参考程度に。
ちなみに私の手は、手の甲は普通だけど指は超短いです。手の甲は幅広で厚めな感じです。
手のひらだけ見ると「M」サイズだけど、指が短いので「S」サイズにしています。それでも指先が少し余るくらい指が短いっす…。
Zildjian ドラマーズグローブ
Zildjianの方は普通の手袋っぽいサイズ感です。
「ピッタリフィット!」っていうタイプのグローブではなくて、気持ち余裕がある感じかな?(皮膚とグローブがピターっと密着しないです)
これは好みがわかれますね。
キチっとフィットしていない、ピッタリと手指に張り付いていない感じです。
その分「指が曲げやすい」というメリットがあります。
逆に、この余裕のある部分が少し気になるかなぁ。微妙なブカブカ感っていうのかな?そんな違和感(手袋をしてます!っていう主張)があります。
使っていると、だんだん伸びてきて買った当初よりもブカブカ感が増します。そろそろ買い替え時なのかなぁ…。
Pearl ドラマーズグローブ ROCK GRIPIII
Pearlの方は「超ピッチピチにフィット!」なタイプです。
かなりピッタリと皮膚に密着している感覚ですね。手術用のゴム手袋みたいな感覚なのかな?
ピッタリと指全体に張り付いているので、最初は「あれ、ちょっと小さかったかな?」と思いますが、使っていると馴染んできます。
ピチ〜っとフィットしている分、指が少し曲げにくい気がします。
こちらも使っていると、だんだん馴染んできます。ゴムなので伸びてブカブカになる事は無いかもしれないけど、新品の時に感じた「あれ、小さい?」という感覚は無くなります。
叩いている時の気持ち悪さ
どっちの製品も「グローブしてる感」が最初はあるので、超気持ち悪いです…。(これを言っちゃ身も蓋もないですが。。)
でも、しばらく使い続けていると徐々に慣れてきますよ。
慣れた段階で比べてみると、Zildjianの方が「軽いかな?」という感じです。軽い=自然な感じってニュアンスです。
Pearlの方はゴムでフィット感が高いせいか、何かはめている感(?)がずっと残る印象です。
そして、一番気になるのがPearlの方は「人差し指」が曲げにくいってこと。
プラス、パールの方が使っていて「熱い(熱がこもる)」感じがします。(※個人の感想です)
Pearlのグローブは人差し指のゴム部分が気になる。
なんでかな?と思って、Zildjianと比べてみたんだけど、Pearlのグローブって「手の甲側も人差し指全体がゴム」なんですよね。これかなぁ..と。(科学的な根拠はないです)
写真で比較するとわかりやすい↓
Pearlの方は指の付け根の部分もゴムというのが、人差し指が曲げにくいと感じる原因な気がします。(曲げようとすると逆に引っ張られる感じがする)
さらに、ゴムの部分は通気性もよくないので熱く感じるのかな?…なんて思ったりしました。(※個人の感想です)
これはデザイン的な理由なのか、機能的な理由なのか…どうなんだろう?
Zildjianの方は付け根よりも先から「革」になっています。付け根部分は伸縮性&通気性のよい素材なので人差し指を曲げやすい。
Zildjianのグローブはフィットしない感が気になる。
さて、Zildjianの方はというと、、、
Zildjianのグローブはフィット感があまりないので、それが逆に気になるところです。
余裕がある分、ほんの少しだけズレるんですよね。
もちろん、演奏していて気になる程ではありません。
でも、1曲ごとにグローブをキュっと引っ張ってベストポジションに直す…みたいなストレスはあります。(※個人の感想です)
比較してみて、どっちがいいか?
どちらにも良さがあるし、気になる部分もある。これは手の大きさやプレイスタイルによって個人差があるので、人によって良い部分・気になる部分は全然違うと思います。
なので、、、
Zildjianが普通とすると、Pearlの方は「フィット感&滑り防止」の部分が特徴として際立っている感じです。
という事で結論…
ZildjianとPearlのグローブを比較しましたが、正直「どっちも良い!」ってのがホンネです。(これだけ長文で説明して結論はそれだけ?って感じですね…)
デザインやブランドの好みで選んでいいんじゃないかな?と思います。
どのみち消耗品です!ダメだったら次は別のにすればいいし。
色でいえば、Zidljianは全部「黒」。
Pearlの方はツートンカラーが基本で、カラーバリエーションがいくつかあります。
性能はほぼ変わらないので、見た目の好みで選んでオッケーです。(滑らない性能を重視する場合はPearlです。)
買う時はサイズの確認を忘れずにね!
おまけ:なんか既視感があるぞ…
Pearlのグローブを見て「あれ、なんか既視感がある…」と思ったら、ワークマンで見たことあるじゃん!と気づきました。
そう、ホームセンターで売ってる大工さんが使う作業用の手袋です。もしかして、あれでもいい気がするんだけどどうだろう?(滑り止めの機能としてはイケると思う。衝撃を緩和する目的にはならないかもね。)
しかもワークマン超安い。見た目はダサいけど面白いかも。「あのドラマー軍手じゃない?」みたいな感じで。
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