ドラマーのみっきー(@mickey_higashi)です。
メルマガ・Youtubeやってます。
さて、、、
以前の記事で耳コピとは何か?その必要性やメリットの解説をしました。
じゃあ、ガンガン耳コピするぜ!と思っても、いざやってみると「あれ、全然わからん…」と悩む方も多いはず。
ということで今回のテーマは、、、
「どうやれば耳コピができるのか?」「耳コピができるよになるための手順」でございます。
目次
最初から完璧にやる必要はない
はい、これです!
最初から完璧に全てを耳コピする必要はありません。…というか無理です。
耳コピで心が折れる時って「完璧にやらなきゃ!」と思っているパターンが多いです。
色々な曲を「やりきる」の積み重ね
完璧にやる事が重要ではなく、どんなクオリティであれ「やりきる」ことの方が重要です。
色々な曲をとにかくフィニッシュさせる。自分の今できる(今聞き取れる)範囲で全然構いません。
とにかく「やりきる」ことを積み重ねて、徐々にスキルアップしていきます。
そう、耳コピはスキルなのです。
「やりきる」ことの大切さ
完璧にやらなきゃいいなら、チョコチョコと一部分だけツマミ食いすればいいじゃん?と思うかもしれません。
しかーし!
それでは、耳コピの「おいしいところ」を味わえません。
曲の展開によって変わるドラムのフレーズ、どんな時にフィルを入れているのか?など、曲全体の流れ、構成、曲へのアプローチがツマミ食いをしているだけでは勉強になりません。
「やりきる」ことで、曲全体の理解度がグンと上がります。それが耳コピをする大切な要素。
ビートのパターンやフィルだけに注目したミクロな耳コピは、テクニックを目で追いかけているだけ!
「曲」という単位で耳コピをすることで、曲への理解や表現力が深〜くなります。
耳コピのコツ・手順
ということで、ここからは具体的な手順です。
1.わかりやすい部分から手をつけてみる
いきなり「曲の一番最初」からやらなくてもオッケーです。
というのも、、、
曲の最初(いわゆるイントロ)の部分って耳コピするのが難しいケースがあります。
いきなりフィルインから始まったり、ドカバカ叩いてたり、ちょっとリズムが特殊だったり…そんな事があります。
なので、ど頭(ドアタマ←曲の一番最初って意味です)からやろうとすると、「なんじゃこりゃ!いきなりわからん!」と心が折れるパターンになりがち。
歌い出しのメロディー部分からやってみよう
ではどこから手をつければ?というと、、、
だいたい歌の最初のメロディー(いわゆるAメロってやつ?)の部分が、一番シンプルなリズムパターンの事が多いです。なので、そこから取り掛かってみましょう。
「何がAメロ?」「これはサビ?」とわからなくても全然構わんです。
歌が始まった所でもいいし、一番好きなメロディーの所でもいいし、ここなら何となく聞き取れそうと思った所でもいいです。
要は「とっつきやすそうな所から」って感じで、構えずに気楽にやりましょう!
2.まずはビートから攻める。
さて、曲のどの部分からやるか?が決まったところで、いよいよドラムの耳コピ開始です!
ここでのポイントは「ビートを耳コピする」です。
途中でフィルインとか出てくるかもしれませんが、それは後回しでオッケー。「ここでフィルが入る」みたいなメモをする程度でオッケー。
とにかく、基本のビートを耳コピすべし!
聴きやすいパーツ毎に集中する。
最初は、いきなりビート全体がスッと耳に入ってくることはないです。
なので、パーツ毎に集中して聴きましょう。
まあ、一番耳に刺さる金物系(ハイハット・シンバル)からやるのがオススメかな?と思います。
なので、
はい、これが最初のステップです。
↓
↓
はい、これで基本ビートの耳コピは完成です!
この調子で、他のメロディーパートやサビなどのビートも耳コピしていきましょう!
なんか鳴ってるな?と思うけど、具体的にどうなってるのかわからん!という場合は、無理に耳コピする必要はないです。「自分が聞こえる(ハッキリ聞こえた)音」だけを、まずは楽譜にしましょう!(←ここ大事)
3.フィルを耳コピ
さて、曲全体のビートはクリアしました。
ってことで、フィルを耳コピしましょう!
フィル全体のリズム・フレーズを歌ってみる
フィルを耳コピする時のコツですが、ビートをコピーする時のような「パーツ毎」に聴くのではなく、フィル全体を一つの「フレーズ」として聴くことです。
歌ってみるのが一番早いです。
「タカトン」とか「タカトン トンドド」とか「トゥンドンダダッダ」…みたいに、自分の歌いやすい感じで構いません。
「音程」や「音の鳴りの違い(タン,トン,ダンみたいな)」も歌うってのがミソです。
歌えるまで理解したら、今度は楽譜にしていきましょう!
「タンはスネアだな」とか「ここのトンはハイタムっぽいな」とか、実際に聴こえる音と、自分が理解したフレーズを照らし合わせながら、どの太鼓・シンバルを叩いているのか?を考えていきましょう。
なんか鳴ってるな?と思うけど、具体的にどうなってるのかわからん!という場合は、無理に耳コピする必要はないです。「自分が聞こえる(ハッキリ聞こえた)音」だけを、まずは楽譜にしましょう!(←ここ大事)
エアーで叩きながら理解する
実際に楽譜にする時に、エアーで構わないので叩いてみましょう。
実際に叩く事を想定しながら耳コピすると、理解が深まって効果的です。(そう、耳コピの目的は楽譜を書くのではなく、理解して上達するため!)
実際に叩きながら分解していくと、イマイチ聞き取れない・判断が難しい箇所の「想像」がつく様になってきます。
「ここでフロアタムは、手順的(物理的?)に不可能だぞ…ここはフロアタムじゃなくてバスドラムを踏んでいるのかな?」みたいな想像ができるようになります。
4.曲の構成を把握する
曲の構成を把握するのは、と〜っても大切なことです。
手順1〜3をやった時点で、かなり曲の構成(曲の中の雰囲気の移り変わり)や全体の流れをつかんでいるはずです。ここであらためて曲の構成を把握することで、曲への理解が深まります。
曲の構成は、Aメロ、Bメロ、C(サビ)…みたいな言い方をする時もあれば、Verse、Chorusみたいな言い方をすることもあります。
あくまで「大まか」に分類すればオッケーです。
どこに書くか?というと、「構成(曲の雰囲気)が変わった最初の小節の上」です。
こんな感じ↓
なぜ手順4になっているか?というと、あまり最初から「ここがAメロ」「ここがサビ」…みたいに厳密に理解しようとしちゃうと、逆に「うーん、わからん!」とそこで心が折れる可能性があるからです。
最近の曲は「はい、まずはAメロ、次にBメロ、そしてサビー!」みたいな単純な構成になっていない事も多いです。
いきなり「サビ始まり」だったり、「メロ、サビ、大サビ」みたいな感じだったり…、色々とバリエーションが多いので、そこで悩んじゃうかな?という理由です。
手順1〜3をやった時点で、かなり曲の構成や全体の流れをつかんでいるはずなので、ここで「ちゃんと構成を考える」という作業をした方が、最初はいいのかな?と思って手順4にしています。
構成の書き方
私は、こんな感じの単語を使ってザックリ書いています。
邦楽はこのパターンで書くことが多いかな↓
洋楽はAメロBメロみたいな感じではない事も多いので、こんな感じに書くことも多いです↓
もっと単純に、、
と、ABCDのアルファベットを「単なる記号」として並べていく手も使います。
ちなみに、上に書いた例は「バンドメンバー共通の言語」としての構成記号です。
楽譜ってバンドメンバーが共通して見る「構成を把握するための楽譜」と、ドラムやギターなど「個別パート毎の楽譜」があります。
共通して見る楽譜は「皆がわかる書き方」が必要になります。
…で、
耳コピでは、あくまで「自分用のドラム譜」と割り切ってしまいましょう!
自分にわかりやすい言葉をどんどん使ってオッケーです。
例えば、上記の構成記号に加えて、、、
…みたいな雰囲気っぽいことも書いてみましょう。「曲の理解・曲を感じる」という意味では効果的ですよ。
耳コピが全くできない!という方はこれだけでもグー
耳コピが全然だめだぁー…という方は、まずは「構成を大まかに把握する」という作業だけでもしてみましょう。
構成を把握するだけでも、全然違いますよ!
耳コピに必要なもの・知識
最後に、耳コピの準備編として必要なものや知識のハナシ。
五線譜
はい、これが無いと話になりません。
五線譜(楽譜用の紙)は色々な種類が売っています。ノートみたいになっているタイプ、1枚1枚になっているタイプ、ルーズリーフ型…など。お好みの五線譜を使ってください。
個人的にはバラバラになるルーズリーフ型が好みです↓
とはいえ、プリントアウトすればそれいいんじゃない?(最初は書き間違えることも多いし)
って事で、PDF版(A4サイズ)を用意しました。ご自由にどうぞ↓
LINK五線譜のPDFファイル
譜面の書き方
ドラム譜の書き方については、教則本「練習パッドで基礎練習編」の無料コンテンツをご覧ください。
まとめ
今回は「耳コピができるよになるための手順」を紹介しました。
もちろん、この方法が全ての人に当てはまるわけではありませんが、、、
「あきらめずに、とにかくやりきる!」
「最初から完璧な耳コピを目指す必要はない!」
というのは、絶対に必要な意識です。「やっぱ無理〜」と諦めちゃうのはもったいないですよ!
(追記:2019.8.25)
どの曲が耳コピしやすいの?という方のために、初心者向けのオススメ耳コピ練習曲を紹介しています↓
ドラムの通信講座
みっきーのドラム教室では、対面の個人レッスンが基本ですが、
・なかなか通う余裕・時間がない
・通うのは敷居が高い
・東京/横浜エリアではないので通えない
・対面は苦手・緊張するのでちょっと…
という方のために、オンラインでの通信レッスンをしています。
一回ごとの単発レッスンです。ぜひ一度受講をしてみてください!