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さて、

ドラムのセッティングが合っているかわからない、これで正解なのか不安…という相談をよく受けます。

初心者にとってセッティングはとても重要です。というのも、セッティングが「極端に偏っている」と体のバランスを崩し、腕や足の角度や全体のフォームが乱れます。

そんな状態で叩くと…「リズムが崩れる、音が雑になる」という可能性があります。

つまり…「自分に合っていないセッティング」では「安定したドラミングができない」ことに繋がるのです。

ということで、今回は「自分に合ったセッティングをするためのコツ」をご紹介します。

【最大のコツ】椅子からセッティングすべし!

はい、いきなり結論を大放出!

『椅子のポジションを最初にセッティングする!』

これがドラムを効率よくセッティングするコツです。時間のない方はこれだけでも知っておけばオッケー。

なぁ〜んだ!と思うかもしれませんが、セッティングが上手くいかない人って、椅子ポジが「ハマっていない」ことが多いです。

セッティングをする時に、いきなりスネアからセッティングをしていませんか?
いくらスネアがベスポジになっても、椅子の場所や高さが変われば「またスネアのセッティングをやり直し」です。

そう、「座ってしっくりきてる状態を基準」にセッティングをしないと、上手くいかんのです!

スネアやタムのセッティングは、椅子がベスポジにキマった後にしましょう。

それでは具体的なセッティング手順を解説します。

ドラムのセッティング手順

まずはドラムセッティングの流れを知っておきましょう。具体的なセッティング方法は後で詳しく解説していきます。

  1. 椅子の高さを決める
  2. 椅子の位置、右足(バスドラムのペダル)を置く位置を決める
  3. ハイハットの位置(左足を置く位置)を決める
  4. スネアの位置を決める
  5. タムの位置を決める
  6. シンバルの位置を決める
  7. 全体を使って叩いて微調整

ざっと、こんな感じですね。
それでは手順ごとに詳しく、解説していきます!

【Step1】下半身からセッティング

下半身とは、ずばり以下のことです。

  • 椅子の高さ・座る深さ
  • 椅子の位置
  • 右足、左足を置く場所

この下半身さえキマれば、セッティングは勝ったも同然です。

椅子の高さ・座る深さ

椅子の高さは「思っているよりも低め」なイメージです。あまり高すぎると「重心が前のめり」になります。

また、座る深さも「思っているよりも深め」なイメージです。こちらもあまり浅く座ると「重心が前のめり」になります。

座った状態で右足を上げてバランスが崩れない様な着席ポジションを見つけましょう。

座り方はこちらで詳しく解説しています↓
関連ドラム椅子の座り方。高さや座る位置を決めるポイントは?

椅子の位置

椅子を置く場所も重要です。前後は気にするが、左右はあまり気にしないパターンが多いです。

前後、左右、どちらも重要!

コツは「右足(バスドラムペダル)の踏みやすさを基準」に決めること。

初心者によくあるのは、

  • 椅子が右(フロアタム)側に寄っている
  • 椅子が前すぎる(スネアに近すぎる)

こんなケースが多いです。これではペダルを上手く踏めません。

左右の位置

右側(フロアタム側)に椅子が寄ってしまうと、極端にハイハットの方を向いて叩いてしまいます↓
ドラム椅子の場所が間違っている

逆に、左側(ハイハット側)に寄りすぎてもダメです↓
ドラム椅子の場所が間違っている

「すべてのタム・シンバルに無理のない姿勢で手が届く」感じ。これが一番良いです。

ほぼ正面(11時の方向くらい)を向くのが一つの目安↓

最適なドラム椅子の場所

前後の位置

そして、椅子が前すぎるのも「上手く踏めない」要因になります。

ペダルを踏む時に「真下に力を入れる」のはダメ。無駄な力が入るし、そもそも力が入れにくいです。

椅子を後ろにグッと押す様な「斜めに力を入れる」イメージです。

最適なドラム椅子の高さと場所

ペダルの踏む方はこちらで詳しく解説しています↓
関連ペダルの踏み方を詳しく解説。バスドラムの踏み方でサウンドが変わります!

ハイハットの場所を決める

椅子ポジを「右足(バスドラムのペダル)を基準」に決めていきました。

椅子ポジが決まったら、次は「ハイハットの場所(左足の位置)」を決めましょう。

初心者にありがちなのは「ハイハットが自分に近すぎる」パターンです。

え、こんなに遠いの?というくらいのイメージでセッティングしましょう。

バスドラムのペダルと同様に、ハイハットが自分に近すぎるのは「上手く踏めない」要因になります。

ハイハットも踏む時に「真下に力を入れる」のはダメ。
初心者によくあるのは、つま先にすごく力を入れてハイハットを踏んでいるケース。これは無駄な力が入るし、そもそも力が入れにくいです。

「足の裏全体で」椅子を後ろにグッと押す様な「斜めに力を入れる」イメージでハイハットを踏みましょう。

【Step2】スネア位置をセッティング

下半身のポジションが決まったら、いよいよスネアのポジションを決めましょう。

コツは「スネアを持ってくる」です。

打つほうがスネアの場所に合わせちゃいけません。
「打ちたい場所にスネアがある」状態にセッティングしましょう。

打ちたい場所とは…
リラックスしてスッと構えた時に「打面とスティックがほぼ平行」「スティックの先端がスネアの真ん中に来ている」場所のこと。

そこに「スネアを持ってくる」ことなのです。

自分に近くても打ちにくい↓
スネアドラムのセッティング方法ポジションが近い

遠くても打ちにくい↓
スネアドラムのセッティング方法ポジションが遠い

自然に構えた場所にスネアがある状態がベスポジ↓
スネアドラムのセッティング方法

【Step3】タム位置をセッティング

椅子の場所(バスドラム、ハイハット)、スネアの位置が決まったら、今度はタムのセッティングです。

タムは、「重心(体の軸)が極端に動かない距離」にセッティングするのがミソです。

タムを叩くために前傾姿勢になったりしないようにしましょう。

フロアタムも、軸を乱さず「体のヒネリ」で叩ける位置にセッティングします。

タムは手を伸ばして無理なく届く位置に↓
ドラムのセッティング方法

フロアタムも体をひねってブレない位置に↓
ドラムのセッティング方法

【Step4】シンバル位置をセッティング

いよいよ、シンバルのセッティングです。

タムと同様に「重心(体の軸)が極端に動かない距離」にセッティングします。
シンバルを叩くために前傾姿勢になったりしないようにしましょう。

クラッシュシンバル(バチーンと叩くシンバル)は表面をチンチンならす事はありません。シンバルのエッジ(端・ヘリ)を叩くものです。

なので、シンバルの高さは「腕を上げて自然にシンバルのエッジが叩ける」高さが目安です。

あまりセッティングが低すぎると、エッジが叩きにくいです。
逆に、高すぎるとエッジとスティックが直角に当たってしまいます。

最適な角度でエッジを叩ける高さにシンバルをセッティングしましょう。

私はシンバルを結構低めにセッティングします。
シンバルをバシン!と叩く事もありますし、シンバルの表面を繊細に叩くこともある。色々な音色を出せる様にシンバルのどの場所にも手が無理なく届く様にセッティングしています。

ここは好み。高めが好きな人もいます。
私も、見た目やパフォーマンスを優先して高くすることもあります。(高いと、なんだかロック感がでますよね。)

【Step5】適当にパターンを叩いてセッティングの微調整

最後は、ドラムセット全体を使って色々叩いて微調整です。

タムの位置は、実際にビートからの〜フィルイン!の流れで確認しましょう。
微妙な位置のズレ、角度の違いで、叩いてる時の「しっくり感」が全然違います。

シンバルの位置も、シンバルの微妙な角度によって出るサウンドが違います。

単品では叩きやすくても、全体の流れで叩くとイマイチってケースもあります。
実際にタムを使ったフィルインからの〜シンバルクラッシュ!の様な「本番さながら」のパターンを叩いてみないと、位置が最適かはわかりません。

どうにもしっくりこない!?

どうしても、しっくりハマらない場合はもう一回「椅子の位置から」セッティングを見直してみましょう。

また、ドラムセットの大きさによっては物理的にジャストフィットは無理…という事もあり得ます。

その時は…ベストは諦めて、ベターを目指しましょう!

まとめ

ドラムのセッティングは、個性が出るものです。

そのため、これが正解!というものはありませんが、初心者が「これって正解なの?」と不安になるのも事実です。

まずは今回紹介した、一番効率的な「リラックス状態で、ちゃんと叩ける場所」にセッティングする事を目安にしてください。

ここを基準に、自分なりのセッティングがだんだん見えてくるはずです。

セッティングのベストポジションは、上達やプレイスタイルによって結構変わります。その時の流行もあります。

一度決めたらそれで一生行くぜ!というものではありません。自分なりのベスポジを見つけてくださいね〜。

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