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ということで、今回のテーマはグルーヴです。
演奏をしていて、
- なんか気持ちよく無いな
- いまいちノリが悪いな
と思ったことありませんか?
そんな時、叩いてても全然手応えがないというか、なんとも言えないモドカシイ気持ちになるもの。俺ヘタになったかな?とマイナスに考えてスランプになることも…?!
はい、それは「グルーヴしていないから」が原因かもしれませんよ。
目次
グルーヴとは
さて、グルーヴとは何か?という問いに対しての結論を先に言っておきます。
それは、、、
答えは無いっス。
…と、身も蓋もないことを言いましたが、私は本当に答えられません。。。
グルーヴとは?の答えを知っている人がいたら教えてほしい!それくらい「つかみどころの無いもの」なのです。
逆に言えば、人によって解釈は全然違うし、正解・不正解もないってことかな。
人によって同じフレーズを叩いても違うものが出る
例えば、シンプルな8ビートでも叩いている「人」によって、全然サウンドが違いますよね。
楽譜にすると同じパターンでも、実際は叩く人によって全然違って聞こえる。それが「その人のグルーヴ」と言えそうです。
譜面上では同じ。でも人によって違う8ビートに正解・不正解はありません。さらに、聴く人によって好き・嫌いがあるもの。
なので、これから説明する内容も、私の考え「私が見ている景色」です。(→おぉー、この言葉カッコいい!名言出ました。)
ということで、私が感じているグルーヴについてお話しします。
グルーヴする(している)とは、どういうことか?
グルーヴをシンプルにいうと、「ノリ」だと思います。
「ノリがいいね!」とか「ノッテルネ!」とか「ノッてきたね!」とか、普段から使う言葉なので、わかりやすいと思います。
これ、別の表現をすると「興奮してきた」「調子いいね」「ご機嫌だね」「軽快だね」「上手くいってるね」「バイブス上がる〜」「あげみざわ〜」とかになるのかな?
そう考えると、なんかわかる感じがしますね。
気分が良くて、踊りだしたくなる感じってイメージが湧いてきます。
はい、これが「グルーヴの意味の一つ」です。
あくまで一つの要素だと思います。
というのも、「ノリ」と言っちゃうと、もう一つ味が足りない感じがするのも事実。
腰にくる!これが私のグルーヴ感
私がよく使う言葉に「腰にくる!」という表現があります。
この意味ですが、正直、言葉では全く説明できません。。。
強いて言えば、、、
「うねる・うねってる」
そう「うねり!」なんです。
こう…腰がクッと入るというか、身体がねじれるというか…。そんなイメージ?です。(←全然説明になってない。。。)
ノリノリの高揚感にプラスして、うねりが加わった状態。そうすると『立体感がでる感じ』になります。理屈っぽくいうと、ノリノリが縦軸、うねりが横軸みたいなイメージですかね。
そうすると何とも奥行きがあって深い味わいの、リズムの玉手箱や〜!になるのです。
ということで、「ノリノリ」かつ「うねうね」が私の見えているグルーヴの景色ですね。
叩く時には、身体の「ねじり」も感じています。「ねじねじ」しながら、ノリノリでウネウネかな?
「説得力・迷いがない」というコトバもよく使う
もう一つ、私がよく使うコトバがあります。それは「説得力」と「迷いがない」。
「スネアに説得力がある。」
「プレイに説得力があるんだよねー。」
「かっこいい!迷いがないよなー。」
「音に迷いがないね。」
みたいな使い方です。
この「説得力・迷いがない」のニュアンスを説明するのは難しいですが、その人の「エネルギー」というか「経験」とか「積み上げてきたもの」とか「自信・確信」みたいなものが、ガーンと伝わるイメージです。
ドラムに限らず、楽器や歌を聴いてガーン!ときたら、「うーん、彼のプレイは説得力があるね。迷いが無いね。」と言ってみましょう。きっと「お、こいつはヤルな!」と思われること間違いなし!
グルーブの学び方・身につける方法
さて、ハナシが迷走してきたので、もう少し具体的な説明をします。
今まで説明した通り、グルーブというものは目に見える答えはありません。もちろん正解もありません。
そう、グルーヴは「感じるもの・湧き出るもの」なのです。
でも、やっぱり「こうすればグルーヴが出せる・身につけられる」という答えが知りたいのが人ってものです。
ということで、私なりに考えたグルーヴに必要な要素(大切にしていること・敏感に感じ取っていること)をご紹介します。
1.なんといってもリズムでしょ!
やっぱり、グルーヴってカラダの中に「うごめいているもの」を表現したものだと思います。それがノリノリだったり、ウネウネだったり。
(そして、その根源は「自分の経験・体験・感情」なんじゃないかなぁーと思っています。)
そのカラダに流れているもの、根底に流れているものをどう引き出すか?に関して、すごい動画を発見してしまいました!
これを見たときは目からウロコがイリュージョン。とてもわかりやすく言語化しているので全力で紹介します。
まずはこれ↓
こっちもイイ!↓
動画の主はナニモノだ?!
この動画は、ロサンジェルスでプロ活動をしている日本人ドラマー「Youtuber サトシ」の動画です。
サトシさんのすごい所は研究心・探究心がすごいこと。というか、どん引くレベルのオタクっぷりです。だからこそ、内容は超濃厚で本質を突きまくったもの。
グルーヴを感じている私(手前味噌で恥ずかしいですが…)なら、「これ、ちょーわかる!!」とヘッドバンキングしながら見れます。
しかし、「グルーヴ?それ何?おいしいの?」とグルーヴの輪郭が見えてない人にとっては、ただのアフリカリズムの勉強動画にしか見えないかも。
でも、最初は「なんのこっちゃ?」と思ってもいいので、この動画で紹介しているリズムのことを意識してみてください。絶対に役に立ちます!
2.自分の音をよく聴く。脳内再生ではなく自分の耳で客観的にね。
リズムはメッチャ需要!
それに加えて、私が大切にしているグルーヴの要素があります。
それは、出す音。
音色だったり、音の質だったり、大きさだったり、強弱だったり。
私がドラムを叩いているときは、自分の音をよく聴きます。
「そんなの当たり前じゃん!」と思うかもしれませんが、実はあまり出来ていない人が多い。
自分が今、どんな音色を、どんな強さで、どんなタイミングで叩いている(出している)か?を、ちゃんと聴いて感じながら叩くって、意外と集中力とエネルギーを使います。気をぬくと、なんとなく・惰性で叩いてしまいがちです!(←自戒も込めて…)
自分の音を、自分の耳で聞く
まずは、自分の音を聴く。→客観的に聴く!これが重要です。
どうしても「自分で叩いている」ので、脳内で勝手にサウンドが再生されちゃって、頭の中の音と実際に出している音が違ったりします。
これに気づくか・気づかないか?で大きな差が出ます。
3.音がどう広がっているか、音が空気に乗って届くことをイメージする
自分の音がちゃんと認識できるようになったら、次は自分のドラムが出すサウンドがどう飛んでいくか?をイメージしてみましょう。
私は、「空気がゆれる」「空気が波打つ」「空気の玉が飛んでいく」「床がウネウネしている」みたいなイメージを持っています。そんな景色を見ています。(←無理やり名言を持ってきた。)
あくまでイメージですよ!
「音を空気に触れさせる」ということ
ちょっと話が逸れます。
先日、私がドラムを習っていた先生に言われたコトバがあります。それは、
「おい、音楽聴いてるか?」(←結構、横柄な口調の人です…)
私:
「はい、聴いてますよー」
先生:
「ちゃんと、スピーカーで聴いてるか?」
私:
「最近はイヤホンが多いですかねー。(だってヤングだからスマホで聴くっしょ ←心の声)」
先生:
「たまにはスピーカーで聴け。音を空気に触れさせないとわからんぞ。」
私:
「(ガーン!!)」
はい、ここで大事なのは「音を空気に触れさせる(空気を伝わって届いた音)」です。何気ない会話だったのですが、私にとっては衝撃的でした。
そうなんです。空気を揺らす・空気が揺れるってのは、その場の雰囲気を創り出す大切な要素なんだと思います。
空気を伝わってきた音は「その場の空気を伝わった音」になる。その場の空気からしか生まれない音って感じかな。
※ちなみに、科学的に「空気を伝わった音」ってのが正しい表現かはわからんです。あくまでイメージね。
4.頭やテクニックが先行しないように気をつける
自分のサウンド、その音が空気を伝わってブワーンと揺れるイメージ、それを聞いた周囲の人の動き、反応などなど…それらが渦を巻いて、すべてが大きな波となってウネリと一体感ができる。
そんなイメージが私のグルーヴ感です。(ちょっと、カッコつけすぎかな?)
しかーし!
どうしても頭で考えちゃうんです。
グルーヴを、頭で・理屈で・数字で理解しようとしちゃう。
するとどうなるか?というと、グルーヴをテクニックで解決しようとしがちです。
「前ノリ・後ノリ」とか「縦ノリ・横ノリ」とか、ノリを表現する言葉をよく聞くと思います。
で、このノリを頭(コトバ)で考えちゃうと、、、
前ノリだから、ちょっと突っ込み気味に叩こう…とか考えて叩いてします。
テクニックで、コンマ何秒か前にズラしで叩いちゃうんですね。
それはそれで凄いんだけど、もうその時点でグルーヴじゃない。極端に言うと「それっぽく叩いただけ」になってしまいます。
出したいグルーヴ・湧き出るビートがあって、それを実現するために使うのがテクニック。あくまでテクニックは手段です。
手数や奏法も間違いじゃないけれど…
ゴーストノートを入れたり手数を増やす…的なことや、アップダウンを使ってハイハットのアクセントを入れる…という奏法的な事を「グルーヴの出し方」として解説していることがあります。
それは完全に間違いってわけじゃないけれど、残念ながらそれでグルーヴが出る可能性は少ないと思います。なぜなら、グルーヴはテクニックじゃないから。
あくまで、出したいビート、サウンド、空気感があるのが前提。それ実現する「手法」としてテクニックを使う…という順番です。
湧き出るものがあれば、手数や奏法を使うことが効果的だと思います。
でも、湧き出るものが無いまま、手数や奏法を使ってもグルーヴには繋がらないんじゃないかなぁーと思っています。
最後に大切なことをまとめます
日本は住宅事情のせいもあって、生のドラムを叩く機会が圧倒的に少ないですよね。(私も家では練習パッドです。家族に白い目で見られながら…)
だから、「自分が出す音を聴く」というスキルがどうしても伸びにくいです。
逆に自分の音を聴かないのが習慣になってしまう…というのも、結構多いパターンです。
私の生徒さんでも、「10年以上やっていました」という方のほとんどが、自分の音が聴けていなかったりします。
そうなると、手順の複雑さとかテクニックばかり気にしちゃう。というか、上達の目安がそこしか無いんだよね。
踊る!
はい、結局は「踊れるか?・勝手に身体がウキウキと動き出すか?」ってことかな?と思います。私はグルーヴをそう考えています。
自分の叩いたビートで人が動き出すか?
というよりも、自分のイメージしたビートで自分自身が踊れるか?
そうなんです。自分が踊れるか?ってのがポイントだと思います。
別に上手に踊る必要は無いです。身体が自然と動き出す。そんなシンプルな動きでいいので「音楽に合わせて・自分の脳内サウンドに合わせて踊る」っていうのもグルーヴを身につける重要な練習方法だと思います。
シンプルなパターンを極めろ!
ドラムではどうすりゃいいの?と悩んでいるあなた!まず最初の一歩はシンプルに考えて、「人が動きたくなっちゃう8ビート」を目指してみましょう!(というか、シンプルな8ビートが一番ムズいです…)
あなたの8ビートを客観的に聴いてみて、身体が動き出しますか?身体が動きたくてウズウズしますか?
演奏する時、あなたがノリノリじゃなきゃ、聴いてる人がノリノリになるわけがない!
ノリノリのカウントが出せるか?ってのも、その曲・そのビートが身体に流れているか?の判断基準になると思います。
そうすれば、今まで見たこともない景色が見えてきます。それが…あなたの知らない世界です。
(↑午後は○○おもいッきりテレビ。古いか…)
それでは!
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番外編:
最近ネックスピーカーを買っちゃいました!音楽鑑賞には物足りないけど、なにか作業しながら聴いたり、練習の時にメトロノームの音を聞いたりするのに便利っす。
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