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さて、、、
電子ドラムが欲しいけど騒音が心配…、バスドラムの練習をしたいけど騒音が心配…という方が多いと思います。
電子ドラムや練習パッドは「消音」ではあるが、音が小さいのは「アタック音」だけなのです。
どうしても、ドン!と踏んだ時の「振動音」がうるさいです。
そんな「振動音」を緩和させる防振対策について、以前に検証レビューを書きましたが、今回はさらにグレードアップした騒音対策をしました!
ずばり…
「ふにゃふにゃシステム」を作ったぞ!
です。
おそらく、この「ふにゃふにゃシステム」が自分でできる最高峰の防振対策だと思います。
それでは、早速レビュー開始!
目次
ふにゃふにゃシステム(TFS, DFS)とは
そもそも「ふにゃふにゃシステム」とはなんぞや? ですが…
以前から電子ドラムの騒音対策として有名なもので、自作(DIY)で頑張って作る防振対策装置(?)です。
簡単に言えば、ゴムチューブ状のものをサスペンションにして、その上に電子ドラムを置く。そうすると、振動がチューブに吸収されて下に響かない!というシロモノです。
DFS(ディスクふにゃふにゃシステム)の構造
説明だけじゃよくわからないので、完成形を見たほうが早いですね。
こんな感じ↓
構造はこんな感じ↓
上から…
- 電子ドラム
- 防振・防音マット(滑り止めも兼ねて敷いています)
- 絨毯(板が丸見えだと見た目が悪いから敷いています)
- 板
- バランスディスク
- 防振マット(ズレ防止も兼ねて敷いています)
- 床
…と、こんな感じでパーツがミルフィーユ状になっています。バランスディスクがミソで、これが振動音を吸収してくれるのだ!
タイヤふにゃふにゃシステム・ディスクふにゃふにゃシステム
「ふにゃふにゃシステム」ですが、かつてはタイヤチューブを使って作っていました。なので「TFS(タイヤふにゃふにゃシステム)」と呼ばれていました。
最近では、タイヤチューブの代わりにフィットネス用の「バランスディスク」を使うお手軽な方法が主流(?)です。なので「DFS(ディスクふにゃふにゃシステム)」と呼ばれています。
今回、私が作成したのもDFS(ディスクふにゃふにゃシステム)です。
動画もアップロードしているので、あわせて見てね↓
DFS(ディスクふにゃふにゃシステム)の効果
「どれだけの効果があるのか?」が一番気になるところ。作ったはいいけど全然効果ないじゃん!…だと、ますます家庭内での居場所がなくなっちゃいます。
なので、まずは「ふにゃふにゃシステムの効果」を本音でレビューします。
※ふにゃふにゃシステムの具体的な作り方は後半に説明するので、作るの大変そう…と心配な方もご安心ください。
まず、結論から言うと…、すげー効果あり!
家中に響いていた「ドン!ドン!」という振動音が、ほとんど無くなりました。
実際の音の変化を検証
さて、どれだけ変わったかというと、、、
「ドコドコ音からポクポク音になった。」という感じです。
実際に「ふにゃふにゃシステム」のアリ/ナシでバスドラムの振動音を録音してみました。
※前半が「無し」、中盤が「あり」、後半が「歩いた時(比較用)」です。
※真下の部屋の天井ギリギリにマイクを向けて録音しています。
どうでしょう?
完全にゼロになるわけではないですね。
特に木造の場合、どうしても振動音が鳴っちゃうと思います。
「ふにゃふにゃシステム」にしても少なからず下には伝わりますので、日常生活での振動(歩いた時など)がどれくらい下に響く建物なのか? それがどこまで迷惑じゃないのか?が導入の決め手になりそうです。
家族に感想を聞いてみた
「ふにゃふにゃシステム」を導入する前は、リビングにいる家族から「結構響くよ…」と白い目で見られていました。
そんな家族に、導入後の意見を聞いてみると…
「最近、音が小さくなったよね」
「テレビを見てたら気にならない」
「洗い物や料理をしていたら、わからない」
「すぐ外の廊下ではさすがに聞こえるけど、別の部屋に入っちゃえば全然わからない」
という感想に変化しました。
※電子ドラムを置いている部屋から「廊下を隔てた向かい側のリビング」にいる家族の感想です。
結局、導入の効果はあるのか?
我が家の場合は、劇的な効果あり!です。
木造だけど、戸建で、1階に電子ドラムを設置している…という環境なので、十分すぎる結果になりました。
今までは振動音で家全体がドスドス鳴ってけど、それが無くなった!
…ですが、電子ドラムの設置環境によって変わると思います。
鉄筋でしっかりしたマンションだと、かなり聞こえなくなると思います。
目安としては、上の人が「無造作に歩いた音」が聞こえるかどうか?ですね。
普段の生活の中で、上の人が歩いている音が聞こえるなー…と思ったら、バスドラのポクポク音もそれくらいのレベルでは下に響いていると思った方がいいです。
ただし、上の人が歩いている音は生活時間中はあまり気にならない事が多いと思います。
テレビを見ている場合、、、
19時台のバラエティ番組をみてたら、あまり気にならないと思います。
21時台のまったりタイムだと「あれ、ポクポク言ってるな…。木魚?この時間に法事?」…と気になるかもしれません。
22時以降は、ちょっと厳しいだろうなぁ。(一般常識的にも…)
電子ドラムのアタック音に関してはこちらをご覧ください↓
DFS(ディスクふにゃふにゃシステム)の作り方
さて、ここからはいよいよ「ふにゃふにゃシステム」の作り方です。
作るのは難しいのか?
まず、作る難易度ですが、、、
- 材料を用意するのに手間がかかるが、、
- 作業自体は超簡単
というレベルです。
作るのにかかる費用
そして、気になるお値段は、、、
- 防振マット(絨毯):¥10,800
- バランスディスク:¥3,380
- 合板:¥1,814
- 防振マット(ゴム):¥3,024
総額で「約¥19,018」でした。(一部、すでに家にあったものも使っています。)
では、詳しく見ていきましょー!
ふにゃふにゃシステムに必要なもの
最初に、どんな材料が必要か?をまとめます。
ちなみに、私は板以外は通販で買いました。
【おさらい】
私が作ったのは、こんな構造です↓
構造を踏まえて…
まずは組み立てのダイジェスト動画でイメージをつかんでみましょう。
ちなみに、椅子は「ふにゃふにゃシステム」に乗せないです。
はい、構造と組み立てがイメージできたかな?と思います。
では、一番「下」から、材料を見てみましょう。
1.防振マット
一番下に敷く防振マットです。
これは、床の全面に敷く必要はありません。バランスディスクの下に置くって感じです。
私が買ったのはこれ↓
「50cm x 50cm」のマットが10枚入りです。
なので、一番下には4枚使いました。
正直、これじゃなくても良いかもしれませんし、普通の「ジョイントマット」でも十分かもしれません。私は「無いよりはあったほうがいいだろう」のレベルで防振マットを敷きました。(カッターで簡単に切れるので、使い勝手はよいです。ちょっと高いけど…)
2.バランスディスク
これが大切。ですが安いやつでオッケー。
ポイントは合計4つ必要ってことです。1個入り or 2個入りの2パターンがあるので、買うときは個数に注意しましょう。
一番安いやつで十分です。↓
今のところ、空気が抜けちゃうってこともないです。
3.板
電子ドラムを置くための板です。
私が買ったのは「構造用合板」ってやつ。ベニヤの合板です。
似たような板で「コンパネ」ってのがあるけど、私はベニヤの構造用合板にしました。
よくわからないけど、「強度等級」「ホルムアルデヒド」「板面の品質」の規格に認定された「F☆☆☆☆」って書いてあるやつにしました。
大きさは「910mm x 1820mm」のサイズで売っています。
電子ドラムを置くために必要はサイズは「最小で750mm x 1300mm」です。(ATV EXS-3の場合)
なので、合板はカットする必要があります。(通販でもホームセンターでも、お好みのサイズにカットしてくれます。)
あと、厚さは「12mm」がベストですね。
薄いと耐久性が心配です。逆に厚いと重いっす!
参考までに、最初は通販でこれを買おうとしていました。(15mmだけど)↓
以前に北零Woodで板を買ったことがあります。とても品質が良かったので、通販で板を買う時は北零Woodがオススメです。
ですが、今回はホームセンターで買いました。その理由は…↓
通販で買うと、送料がえらく高い!です。なので、私は近所のホームセンターに行きました。
ホームセンターで必要サイズにカットしてもらうのが楽です。ホームセンターにもよりますが、100円くらいでやってくれます。
もし通販で買う場合、上記の北零Woodの場合は「最寄りの配送所まで取りに行く」という方法であれば、「通常送料の1,500円」だけで済みます。
しかし、自宅まで配送してもらう場合は「通常送料1,500円+別途送料4,500円=6,000円」になります。
近くにホームセンターがない場合は通販(北零Wood)で買って、最寄りの配送所に取りに行くってのが一番安いと思います。
どのお店も「個人宅までの配送は別途送料」みたいな注意書きが書いてあるので注意しましょう!
4.絨毯
合板の上に絨毯を敷きました。
でも、これはあっても無くても大丈夫。
私はベニヤ板が丸見えなのが嫌だったので、家に余っていたラグを敷きました。お好みでどうぞ。
電子ドラムを買った時に付いてきたマットを敷くってのもアリですね。
5.防音マット
さらに、防音マットを敷きました。
電子ドラムを叩いた振動で、ベニヤ板が鳴ったらうるさいかな?と思ったからです。
これはゴム製のやつがいいです。滑り止めとしても大活躍です。(バスドラムやハイハットは、結構ズレてイライラしますからね…)
こんなやつ(厚さは10mmにしましょう)↓
上記のものはサイズが「910mm x 455mm」です。
そう、微妙にサイズが足りない…。
なので、2枚あってもいいと思います。カッターで簡単に切れるので加工はしやすいです。
※厚さは「10mm」を買いましょう。
ズレやすいバスドラムの所に「ゴム製のマット」。それ以外のところに「余った防振マット」って感じです。
いざ、ふにゃふにゃシステムを組み立てるぞ!
材料が全て整ったら、いよいよ組み立てです。
といっても、配置するだけなので簡単カンタン。
※いくつか留意点があります↓
椅子は「ふにゃふにゃシステム」に乗せない
ドラム椅子ですが、「ふにゃふにゃシステム」の上には乗せないです。
乗せてもいいですが、それだけ板が大きくなっちゃうので面倒くさい。
あと、椅子を乗せると自分もふにゃふにゃしちゃうので、ちょっと気持ちが悪いかな…。って理由です。
どれだけの高さになるのか?
「ふにゃふにゃシステム」をすると、その分の高さがでます。
実際にどれくらいの高さになったか?というと、「約14cm」かさ上げされました。
バランスディスクをどう配置すべきか
1番のキモである「バランスディスク」をどう配置するか?ですが、、
基本的には4隅に置けば問題ないです。
一番影響のある、バスドラム、ハイハットを外側からしっかり支えるポジションに配置するってイメージですね。
私はこんなポジションに配置しています↓
バランスディスクを中に入れすぎると、ベニヤ版の外周が“たわむ”ので叩きにくくなりますよ。
バランスディスクの空気圧
もう一つ悩んだのが、バランスディスクをどこまで膨らませるか?という問題。
これは6〜7割くらいを目安に入れました。
根拠は…無いです。
あまりパツパツにしない方が安定しそうだし、逆に、空気が少なすぎると防振効果に影響しそうだったので…。
DFS(ディスクふにゃふにゃシステム)の叩き心地
「ふにゃふにゃシステム」と言うだけあって、ふにゃふにゃしています。
このふにゃふにゃ感が、振動を吸収してる!って感じがするんですよね。
「ふにゃふにゃしていて叩きにくいのでは?」という疑問があると思いますが、、、
はい、大丈夫です!
確かにふにゃふにゃしていますが、叩きにくいと感じることは全然ありません。特にバスドラムを踏むのは全然違和感なし。
強いて言えば、ハイハットを踏むと、ハイハットの上部が揺れるなぁ…と感じます。地震の時に高層ビルの上がグニャグニャ揺れるイメージですね。
でも、揺れるってだけで「踏みにくい」とは感じません。
どれだけ揺れるか?はこちらを参考に↓
椅子を「ふにゃふにゃシステム」に乗せないのは叩きにくいのでは?
ドラム椅子は「ふにゃふにゃシステム」に乗せていません。
これは叩きにくいんじゃない?と思うかもしれませんが、全然影響なし。
強いて言えば、「ふにゃふにゃシステム」の高さ分だけ椅子を高くしないといけないので、椅子のスペックによっては高さが足りなくなる可能性があるってことですね。
まとめ
かなり長文になってしまいましたが、「ディスクふにゃふにゃシステム」の効果と作り方を紹介しました。
電子ドラムの騒音に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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ちなみに、バスドラムの練習パッドだけで使いたい!という方は、今回紹介したシステムのミニ版を作ればオッケーだと思います。
小さいバランスディスクが売っています↓
板は、もしかすると戸棚用の板が使えるかもしれませんね。(←未検証です)
あと、今回作った「ふにゃふにゃシステム」に乗せている電子ドラムは「ATVのEXS-3」です。
こちらの記事で購入方法・おすすめセットの紹介をしていますので、興味がある方はご覧くださいませー。
今回、ふにゃふにゃシステムを作ってみて思ったこと。
電子ドラムの各メーカーは、なんで「防振台セット」を開発しないんだろう? 結局、買うかの最終的な決め手は「騒音」だと思うのに。
専用の防振台セットがあれば、かなりのアドバンテージになると思うんだけどなぁ〜…とか思ったりしました。
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