ドラム用語集

バンドの練習をしている時、「縦の線が合ってないねぇ」という会話が出ます。
これ、ザックリいうと「みんなのリズムがバラバラで合ってないね」という意味になります。それを「縦の線」というコトバを使って表現しています。

さて、ここで出てくる「縦の線」ってなんのことでしょう?

今回はその「縦の線」のおハナシです。

縦の線とは何か

「縦の線」とは何かと言うと、、、

意味の1つとしては『リズムの正確さ』みたいな感じです。

縦の線を「楽譜」や「太鼓の達人」みたいなビジュアルでイメージしてください。

リズムの縦の線の解説図

ビジュアルでみると定規のように等間隔で1小節を区切って、その上に音符を乗せているイメージになります。

この定規の線が「縦の線」になります。

そもそも楽譜に書かれるリズムは、文字やコトバで説明できる様に人が定義したもの。

  • 四分音符は1小節のなかに「音が4つ」「等間隔」で並んだもの
  • 八分音符は1小節のなかに「音が8つ」「等間隔」で並んだもの
  • 16分音符は1小節のなかに「音が16個」「等間隔」で並んだもの

みたいな感じですよね。ポイントは「等間隔」で並べているという所。この等間隔っていう決まりを守らないと「その人のタイミング次第」になってしまい、共通言語としての「音符」の意味が無いです。他人と意思疎通をするためには、正確な縦の線を持っておく必要がありますよー。

縦の線が合っていないと

縦の線が合っていないということは、この等間隔にピッタリハマっていないということ。

こんな感じ?↓

リズムの縦の線が合っていない図例

基礎練習では「縦の線を整える」意識を持とう!

日々の基礎練習では、「縦の線」を意識して練習しましょう。
私の経験から言うと、縦の線って「毎日ゆらぐもの」なのです!

もちろん日々の練習の成果・上達具合によって縦の線がしっかりしてきます。しかーし!その日の調子、気分、筋肉の状態、体の温まり具合によって、縦の線がキッチリ合わない事があります。

というか、頭や感覚では縦の線が揃っていても、体が温まるまでは体がついていかない…みたいな事が多いです。

ウォーミングアップは縦の線を整える

そうなんです、体を温める(いわゆるウォーミングアップですね)のは、「縦の線を整える」という目的もあるのです!

そういう意味で、縦の線を「整える」という表現はピッタリだなぁと思います。(←自画自賛)

バンドメンバーに安心してビートに乗ってもらうために

ドラマーはバンドの土台になります。そのドラマーの「リズムの縦の線」がフワフワしていると、バンドメンバーはどこにノリを合わせたらよいかわからなくなります。

バンドメンバーに信頼してもらい、安心してドラムのビートに身を委ねてもらうためにも、ドラマーがしっかりした「縦の線の基準」を持っている必要があります。

あなたのバンド、メンバーがドラムのビートに乗ってくれていますか?メンバー各自が必死にリズムキープをしちゃっていませんか?

メトロノームに合わせて縦の線をキッチリするとつまらないドラムになる?

メトロノームに合わせて、キッチリとした等間隔でマシーンのように叩く練習をすると、「つまらんドラムになるんじゃないの?」と心配するかもしれません。

そう考える人は「テクニック」と「演奏」を混同しているかもしれません。

グリグリにうねったリズムでドラムを叩く、ザ・グルーヴみたいなドラマーでも、基礎パターンを叩いているの見ると、すごく縦の線がキッチリしています。

要は、「叩く運動・テクニック」と「音楽の表現」は別物。そして、ドラムを演奏するというのは「音楽を表現」するものです。テクニックが音楽(表現)ではありません。

でも、湧き出る表現を「正確に再現する」ためには「叩く運動(運動神経?)・テクニック」が絶対に必要。テクニックは、あくまで表現するための手段。…みたいな関係なのかなーと思います。

テクニック向上の練習は、「自分の叩きたいタイミング(叩きたい縦の線上?)に、叩きたい事を、正確に叩ける様になるため」の練習と言えますね。

上達は「テクニック」と「表現力」の掛け算

なので、ドラムの上達は

「テクニック(運動神経?)を磨くための練習」×「表現・演奏力を向上させるための練習」

の両方が大事。つまり「掛け算」なんですねー。

縦の線のもう一つの意味

さて、散々「縦の線をキッチリ!」と力説しましたが「音楽の演奏」となるとハナシが変わります。

音楽は機械のようにキッチリと『正確なタイミング』で演奏することではありません。

曲の雰囲気・表現として「ゆったり」とか「スピード感がある感じで」とか、実はコンマ数秒みたいな微妙なタイミングでズレる(ズラして演奏する)ことも多いです。…というか、自然とそうなっちゃうもの。

さらに、バンドのメンバーによっても「タイム感」が違います。「ちょっと遅め気味」の人もいれば、「早めになりがち」の人もいます。

その人が感じているリズム・グルーヴによって、縦の線の感覚(間隔?)が微妙に違うのです!(←ここ重要)

良く言えば、その人のリズム感でありグルーヴであり個性であります。(悪く言えば、その人が練習不足なだけ…。さあ、あなたはどっちのパターンですか?)

バンド全体が共有している定規、それも縦の線

バンドは、それぞれの定規を持ったアーティストが集まって音楽を創るもの。

そしてバンドで演奏すると、その曲ごとに「バンド全体が感じているノリ」というものがあります。言い換えれば「バンドが感じている定規」「バンドが向いているノリの方向」みたいな感じでしょうか。

バンドで「縦の線が合わない」というのは、一つは「技術的にリズムがズレてる」って意味で使われますが、もう一つ大切な使い方があります。

それは、、、

「バンド全体のノリが合っていない」

という意味です。

バンドのリズムがバラバラの原因

メンバーの一人一人が、全然トンチンカンな方向のノリを感じていると、縦の線が思いっきりズレます。そうなんです、縦の線ってのはバンド全体のグルーヴ感(表現したいノリの意識)でもあるのです。

もし、バンド練習で「バンド全体のリズムがバラバラだぁ!」と思ったら、「技術的にリズムが合わせられない人がいないか?」という視点と、もう一つ「ノリがバンド全体で共有できているか?」という視点からもチェックしてみましょう!

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