ドラム上達には耳コピ

ドラマーのみっきー(@mickey_higashi)です。
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ドラムの上達にオススメの練習メニューに「コピー」があります。

コピーとは、曲を聞いてドラムをどう叩いているかを聞き取る。そして、それを再現して叩いたり、譜面に書いたりすることです。

耳で聞いてコピーするので「耳コピ(みみこぴ)」という言い方をします。

本日のテーマはそんな「耳コピ」のハナシです。

耳コピはドラム上達に役立つ

ドラムの上達にかかせない「コピー」ですが、実際に耳コピが何の役に立つか?という疑問があると思います。

私の経験からアドバイスすると、、、

ドラムのパターンを完全再現することで、演奏の引き出しがグッと広く・深くなる。

はい、これが重要です!

ドラムの上達には基礎練習が大切ですが、それをどう使うか?は「演奏の引き出し」にかかっています。

かっこいい演奏 = 基礎 × 引き出し

という掛け算なのです。

そして、耳コピは実践のお手本、活用の見本なのであります。

しかーし!
ただ漠然とコピーするだけでは、耳コピトレーニングを活かしきれません。

では、どんなことに気をつけて耳コピすればよいか?をご紹介します。

「好きな所だけコピー」ではなく「曲全体を完全コピー」

耳コピをトレーニングとして行う際に、大事なポイント。それは…

「曲を最初から最後まで完全コピーする」

ということです。

1曲まるまる最初から最後まで

「1曲まるまる最初から最後まで」というのがポイントの1つです。

「気になる箇所だけ」とか「Aメロのパターンだけ」「フィルだけ」のように部分的なコピーをしないこと。

トレーニングとして耳コピするなら、最初から最後まで全てをコピーすることが大事なのです。

全部をコピーすることで、曲全体のアプローチ・構成が見えてきます。この「全体を通した組み立て方を知る」ことが上達にとても役立ちます。

  • イントロはこんなアプローチだけど、エンディングはちょっとヒネってるな…とか
  • 1番のAメロはシンプルだけど、2番のAメロはちょっとバスドラムのパターンが凝ってるな…とか
  • 同じようなフィルを入れてるけど、盛り上がる時は微妙に手数が増えてるな…とか
  • Aメロはタイトなグルーヴだけど、サビはゆったりしたグルーヴだな…

など、曲全体を通して見ると「どんなアプローチ・構成をしているか」がよくわかります。

1つの曲の中には、様々な起伏・感情の変化があるものです。それが感動につながります。

そんな曲へのアプローチを学ぶためにも、1曲を最初から最後までコピーしてみましょう!

完全コピーする

もう一つのポイントは「完全コピーする」ということ。いわるゆる「完コピ(かんこぴ)」ってやつです。

完コピとは

「完全コピー」とは、1音1音を漏らすことなく忠実にコピー(聞き取る)、完全に一致してコピーすることです。

完コピする理由

完コピ=完全一致のコピーですが、これを裏返すと「なんとなく合っているよね?ではダメ」ということ。

そう!
ポイントは「全てをちゃんと理解する」ことなのです!

コピーは「なんとなく合ってるよね?」「ソレっぽいよね?」の状態では意味がありません。

そもそも、(トレーニングとしての)コピーの目的は「演奏の引き出しを増やす」こと。

なんとなく…では「自分の知っている範囲」を超えることはできません。自分の手クセ・自分が叩ける範囲の理解で終了しちゃいます。

完コピするということは、自分の知らない手順・知らないパターンを理解することができます。

自分の知らないパターンが出てくると、最初は「なんだこれ?どうやってるんだ?」「なんで、ここでスネアが鳴ってるの?」みたいに混乱します。この混乱がすごーく勉強になるんです!

完コピすることで「へー、こんな手順で叩いてるのか」「こんな所にバスドラムが入るのか」などの新発見があります。

さらに、完コピとはテクニックのことだけではありません。
どういうことかというと…

音の強弱、盛り上がり、ノリも完コピせよ!

手順やリズムパターン・フィルインなど、テクニックだけコピーしても意味がありません。

曲に入り込んで「感情・感動を司る部分」を感じ取る。そして、それも完コピしましょう。

繊細な音の強弱

単純なパターンでも、フィルの中でも、どこでも音の強弱が微妙についているものです。そんな音の強弱も完全再現を目指しましょう!

感情のうねり

曲の盛り上がり、静かになるところ…などの全体を通した「波」「感情のウネり」も重要です。曲に没頭して、気持ちから曲に入り込みましょう。そして波も完全再現を目指しましょう!

ノリ・Groove

タイトなノリ、揺れるようなノリ、開放的な雰囲気、破壊的なビート感…など、曲のノリ(Groove)も感じましょう。そして、そのノリも完全再現を目指しましょう!

この感情・感動・ノリの部分は楽譜には書けない(楽譜には書かれない)モノです。

なので、実際にドラムを叩いて練習あるのみ!

コピーって難しい?いつからコピーができるようになるの?

↓ここからは耳コピしたことない方、耳コピができない方へのアドバイスです。

「コピーしろと言われても、そんなのできないよ!」と思う方も多いと思います。ドラムを始めたばっかりの初心者は、コピーするのは難しいです。

というのも「ドラムってこんなコトだな」というドラム感(?)がまだ漠然としているから。

ドラムを始めたばかりの頃って、8ビートが叩けても「自分が何をどうやっているのか漠然としている状態」だと思います。

私のドラムレッスンでも「ちゃんと叩けていますねー」と言うと、生徒さんから「いやー、よくわかっていないんですよ。ちゃんと叩けてるんですか?」なんて聞かれる事がよくあります。

これが、練習を積み重ねていく内に「右手はこう動かしてるな」「左手はこのタイミングで入れてるな」「足はこのタイミングで踏んでるな」という様に、自分が何をやっているかがハッキリしてきます。

右手左手、足をどう動かしたら、どんな音が出て、それが組み合わさるとどんなサウンドになるのか?というのが、練習&慣れの積み上げでクッキリと理解できる様になるんですね。「耳がよくなる」というイメージかな?

さらに演奏の理屈がわかると、理解も早くなります。

演奏の理屈というのは、ルーディメンツ(演奏の手順)であったり、8ビート、16ビートなどの基本的なビートのパターン、よく使うバスドラムのパターン、よく使うフィルインパターンなどです。

そうなると、徐々にコピーできる様になってきます。

最初は全然わからないのがアタリマエ〜

コピーって簡単にできるものではありませんので、安心して「大苦戦」してください。

ポイントは「ちゃんと苦戦すること」です。

最初は全然音が聞き取れないし、何がどうなってるのかわからない。正直、音の洪水にしか聞こえないと思います。

でも、諦めずに何度も繰り返し聴くことが大切。本当に何度も何度も、同じ小節を繰り返して聞きましょう!

私も(昔はカセットテープでしたが)擦り切れるほど何度も繰り返したのを覚えています。

わからなければ、1パートだけに注目せよ!

ドラムは右手・左手・右足・左足を全て使って叩くので、同時に複数の音が聞こえてくるものです。

最初から全部を理解しようと思っても、そりゃ無理なハナシ。

ということで、まずは1パート(例えばハイハットの音)だけに集中してコピーしてみましょう。一つの音だけに集中することで、音を聞き分けるトレーニングにもなります。

そして、なにより「どっから手をつけたら良いかわからん!」というパニック状態から抜け出せます。

とにかく、できること(聞こえる音)から始めるのがポイントです。

(追記:2019.8.19)
もっと詳しく、耳コピのコツと具体的な手順を書きました↓

楽譜を買えばいいじゃん?!

どうしても叩きたい曲があって、今すぐ叩き方を理解しなきゃいけない!という切羽詰まった事情がある場合は楽譜を買うのもアリですが…

楽譜は買わずに耳コピしましょう!(じゃないとトレーニングになりません)

あと、耳コピした内容が合ってるのかな?と気になると思います。
そんな「耳コピした正解が知りたい」という動機から楽譜を買うのもオススメしません。

耳コピした内容が間違っていてもいいのです!

耳コピして「この手順でいいのかな?」「ここにスネアが入ってるよな?微妙に聞こえるよな?」と悩んで苦労することが重要なのです。

正解が知りたいという気持ちはわかりますが、耳コピの答え合わせはする必要はありません。最初から完璧を求めない。もっと気楽に取り組みましょう。

答え合わせをする時間があれば、その分耳コピした曲を練習する方がよいですよ。

初心者が耳コピしやすい曲はどれか?

(追記:2019.8.25)

「どの曲を耳コピすればいいのかわからん!!」
「簡単な曲はないの?」

という「どの曲が初心者向けなの?」の壁って、初心者にはありますよね。

そこで!
私が初心者におすすめの「耳コピ練習用の曲」をご紹介します。というか、私が耳コピ用に作りました!

初心者向けのオススメ耳コピ練習曲↓

まとめ

私も今でもよく耳コピ・完コピしてます。

「面白い所にフィル入れてるなー」とか「こんな所にアクセント入れるのか!」とか、新しい発見と刺激があってすごく勉強になりますからねー。

さらに、新しい刺激(引き出し)をインプットすることで、「あ、最近は演奏が手クセ気味になってな」の様な反省点も見つかります。

耳コピは「実践のお手本」「活用の見本」です。ドラム上達には必須の練習メニューなので、ぜひ実行してみてくださいね!

「曲を最初から最後まで完全コピーする」

これがポイント。

間違っていてもいいのです。何度も、何曲もやるうちに、どんどんスキルアップしていきます。

途中で諦めずに「完コピをやりきる!」ことが大切ですよー。

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