ハイハット・オープン。
ドラマーとしては避けては通れないテクニックですよね。
では、
「ハイハット・オープンを綺麗に鳴らしていますか?」
はい、この質問に関してはどうでしょう?
- ハイハット・オープンって開ければいいだけでしょ?
- あまり意識していない、考えた事なかったよー。
…という方も多いのではないでしょうか?
実は、ハイハット・オープンは「綺麗に鳴らす・気持ちいサウンドを鳴らす」という事が非常に大事なのです。
という事で、今回は「ハイハット・オープンを綺麗に鳴らすコツ」を紹介します。
目次
綺麗なハイハット・オープン、耳障りなハイハット・オープン
さて、あなたが鳴らしているハイハット・オープンは
- 気持ちいい音ですか?
- 耳障りな音ですか?
ハイハットを含めたシンバル系、いわゆる金物(カナモノ)は叩き方・鳴らし方を間違えると、すごく耳障りで不快な音になります。
「うまい人」と「下手に聞こえる人」の違いの一つに、「シンバル系の音の心地よさ」があると思います。
いくら上手に叩いても、ハイハットやシンバルの音が耳障りだと「うるさい!聞いてられん!」となってしまい、下手に聞こえてしまうものです。
上下のハイハットがこすれて、両方とも鳴ると気持ちいいサウンドに
ハイハット・オープンも、そんな耳障り注意報が発令されるテクニック。
よくある耳障りなハイハット・オープン、それは…
いきなりハイハットを大全開して「パカーン!」「コーン!」
みたいなサウンドを出すパターン。
いきなり大全開すると、上のハイハットだけを叩くことになり「コーン!」というサウンドになります。
ハイハット・オープンは「上下のハイハットがこすれて、上下のハイハットが両方鳴る」というサウンドが気持ちいいです。
そうすると「シャーァァ」という、シェーカーの様なカバサの様なギロの様な…心地よいシズル感のあるサウンドになります。
という事で、本題のハイハット・オープンのコツを紹介していきましょう!
[補足] かかとは付けたままオープンする…という場合のコツです
大前提として、ハイハット・オープンはかかとを付けたままオープンするのが基本です。
「チー!」「シャー!」という、粘り気のあるオープンをする際は、かかとを付けたまま動かします。
補足
しかーし!
例外があって、速いオープンクローズをする場合があります。「ピシ!」「シャ!」みたいな、キレあるオープンですね。
その場合は、かかとを上げてオープンします。
今回は、かかとを付けた粘り気シャー!のオープンについての解説をしていきますので、ご注意ください。
[コツ.1] かかとを置く位置
まず最初のコツは、かかとを置く位置です。
初心者や、ハイハット・オープンが苦手…という方に多いあるあるなのが、
『かかとを置く位置が間違ってる』
ってこと。
足を少し下にずらす
ハイハット・オープンをする時は、
フットボードに乗せている足を「少し下」にずらします。
はい、これがとても重要なポイントです。
というのも、、、
フットボードの蝶つがいよりも上にかかとがある状態だと、ペダルの構造上、いくら頑張って足を上げてもイマイチ開きません。
ハイハット・オープンが苦手…という方は、足の置き場所がそもそも「オープンに適していない」というケースが多い気がします。
ポイントは、
- かかとを蝶番の下(かかと置き場?みたいな所)に置く
- くるぶしと蝶番が同じ位置で連動するイメージ
です。
ハイハット・オープンをする時に、
- イマイチ開けられない
- 左足のスネ筋が痛くなる
という方は、かかとを置く位置を見直すとよいでしょう。
足首(くるぶし)と蝶番がシンクロして動くイメージですね。
[コツ.2] 開ける時の足の動かしかた
ハイハットがパカーン!といきなり大全開しちゃう方は、足の動かし方を見直すとよいでしょう。
足首をグイッ!と動かして開けていませんか?
つま先から、にゅぃぃ〜。
実は、感覚としては「つま先」です。
「つま先を反らす」というか「つま先から、足を剥がす」みたいなイメージで足を動かしてみましょう。
足首を動かすイメージだと、足の裏全体が一気に持ちあがっちゃいます。そうするとパカーンといきなり大全開です。
そうではなく、つま先からニュ〜っと足の裏を徐々に剥がしていく感じ。
- つま先を反らすと、足の先端が少し上がります(足首はほとんど動かない)
- そこから徐々に、足の裏の真ん中くらいまで開けていく(ちょっと足首が動く)
みたいな一連の流れです。
そう、左足はかなり繊細に動かします。
そして、ハイハット・オープンは「実はそんなに足首は上げない」のです。
ハイハット・オープンを連発するとスネ筋が痛くなる!という方は、足首を頑張って上げようとしている事が多いです。
[コツ.3] 開けるタイミングとスピード
上の「つま先から、にゅ〜っと開ける」にも絡みますが、開けるタイミングとスピードも重要です。
よくあるのが「いきなり大全開」パターン。これは耳障りなサウンドになります。
- まず、ちょっと開けて上下が擦れるサウンドを出し
- そこからフワ〜と開けてサスティーンを楽しむ
という流れになります。
パッと開けるのではなく、にゅい〜と粘っこく開けるイメージですね。
そうなんです!ハイハット・オープンはただ開けりゃいい!ってわけじゃありません。サウンドを演出する、創り出す必要があります。
そにためにも左足を繊細にコントロールして、ハイハットの鳴りをコントロールする。実はそんなテクニックが必須になるのです。(言葉で言うのは簡単だけど、実際やるのはムズいです。)
[コツ.4] ハイハットを叩く位置
あと、「叩く位置」も大事です。
しっかりとした「シャァぁ〜」サウンドを出すには、サウンドを生み出す根本の「叩くこと」を無視するわけにはいきません。
よくあるのが、スティックのチップ(先端)で、ハイハットの表面を叩いちゃうパターン。
そうすると、「チーン!」みたいな「あれ、法事かな?」というサウンドになっちゃいます。
もちろん、「チーッ!」みたいな粒の輪郭がハッキリしたサウンドを出したい!という場合は、あえてチップで表面を叩く事はあります。
ですが、基本は
- スティックのショルダーで
- ハイハットのエッジを叩く
と意識しておきましょう。私の経験だと圧倒的にこっちの方が使用頻度が高いです。
ほんとに一瞬だけ押し付けるイメージ?
これは私の感覚なのですが、私はハイハット・オープンを叩く時は「一瞬だけ押し付ける」みたいなイメージで叩いています。
押し付けると上下のハイハットが擦れる感じが増すのです。
注意としては「本当に一瞬」です。通常叩く時に比べてコンマ数秒程度のかんじだと思います。もしかすると気持ちだけで実際は押し付けてない??…かもしれません。
ですが、ちょっと押し付けるっぽいイメージで叩くと、うまく上下のハイハットが擦れた音が出せますよ。
逆に押し付け時間が長いと、その後のサスティーンをミュートしてしまうので逆効果です!そこは気をつけましょう!
[コツ.5] 閉じるタイミング
最後に、忘れちゃいけないのが「閉じるタイミング」です。
これは、もちろん「次にハイハットと叩く時とジャストのタイミングで閉じる」です。
そんなの当たり前じゃーん!と思うかもしれませんが、意外と意識してないと「早めに閉じちゃってる」という可能性があります。
早めに閉じちゃうと「シャー!」の粘り気も無くなるし、変な所にハイハットクローズのサウンドが鳴っちゃいます。
最初は「あえて意識しないと気づかない」のがハイハットを閉じるタイミング。この機会に意識してみるとよいですよー。
ハイハット・オープンのコツまとめ
はい、今回はかなりマニアックな解説になってしまいました。でも、これって超重要で「心地よいサウンドを出す」という本来の目的にベクトルが向いた実践テクだと思います。
【最後におさらい】
- ハイハット・オープンはいい音で鳴らしましょう。意識しないと耳障りなサウンドになって下手に聞こえてしまいます。
- 上手く開けられない!という方は、そもそも「足を置く位置」が適切かどうか?を確認するとよいでしょう。
- 綺麗なサウンドが出ないと言う方は、足の動かし方(つま先から)、開けるタイミング(にゅい〜っと開ける)を意識してみましょう。
- さらに、目的のサウンドに応じて叩く場所も変えましょう。基本はスティックのショルダーで、ハイハットのエッジを叩きます。
- そして、忘れがちなのが「閉じるタイミング」。早く閉じちゃってないかなぁーっていうのを再確認してみましょう。
…という事で、ハイハット・オープンのコツでした!
ハイハット・オープンを綺麗に鳴らせると、段違いでドラムのサウンドが変わりますので、意識してみてくださいねー。
私が使ってるハイハット・スタンドは「DW 3500T」。サウンドハウスが安いです。【Follow Me!!】
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